「静岡県内の鎌倉殿の十三人ゆかりの地はどこ?」
「ドラマや紀行で取り上げられた場所に行きたい」
本記事では、静岡県内の『鎌倉殿の十三人』ゆかりの地を実際に訪れ、まとめてみました。御朱印、見どころを写真付きで紹介していきます。
もくじ
静岡県内の『鎌倉殿の十三人』ゆかりの地
三島・沼津エリア | ||
大泉寺 | 沼津市 | 阿野全成が建立。阿野の館があった場所。阿野全成のお墓、公暁の位牌もまつる。阿野全成の印が押される御朱印あり。 |
対面石八幡神社 | 清水町 | 頼朝が義経と対面した場所。 |
三嶋大社 | 三島市 | 頼朝が深く崇敬。源氏再興を祈願して100日詣でを行う。政子奉納の木箱は国宝 |
伊豆の国市 | ||
伊豆の国大河ドラマ館 | 伊豆の国市 | |
願成就院 | 北条時政が創建。義時が政子の七回忌に奉納した地蔵菩薩あり。鎌倉殿の十三人放送記念の御朱印あり。運慶仏の仏像は国宝。 | |
眞珠院 | 阿野全成(頼朝の弟)によって開かれたと伝わる。八重姫を供養する八重姫御堂あり | |
北条氏邸跡(円成寺跡) | 北条泰時の頃まで使われた邸宅 | |
北条政子産湯之井戸 | 北条政子の産湯の水を取ったと伝わる | |
北條寺 | 北条義時が息子のために建立したお寺。北條政子が奉納したと伝わる宝物、北条義時夫妻のお墓あり。 | |
石徳高神社(豆塚神社) | 義時の霊廟 | |
江間公園 | ||
蛭ヶ小島 | 源氏再興のはじまりの地。 | |
香山寺 | 源頼朝が挙兵し、最初の標的になった山木の館があった場所。源平合戦最初の地。 | |
修善寺エリア | ||
修善寺 | 伊豆市 | 鎌倉を追放された源頼家、頼範が幽閉された場所。 |
指月殿 | 北条政子が頼家の菩提を弔うための建立。北条政子寄進の経典あり | |
筥湯 | 頼家最後の地 | |
伊東・熱海エリア | ||
熱海今宮神社 | 熱海市 | 頼朝が伊東祐親に追われ、伊豆山神社へ逃れる際に立ち寄って祈願 |
伊豆山神社 | 石橋山の戦いのさなか北條政子が身を隠し、幕府を開いてからも崇敬。 | |
頼朝の一杯水 | 伊東祐親に追われていた際に立ち寄った場所。 | |
みそぎの滝社 | 頼朝が身を清めた。源氏再興のお告げ | |
秋戸郷跡 | 石橋山の戦い敗北後に政子が身を隠した場所 | |
音無神社 | 伊東市 | 音無神社対岸の森で頼朝と八重姫が日暮れを待った |
最誓寺 | 伊東市 | 江間小四郎と八重姫の発願により創建と伝わる |
かんなみ仏の里美術館 | 函南町 |
三嶋大社の御朱印(三島市)
伊豆で流人生活を送っていた源頼朝は、三嶋大社に100日詣をし源氏の再興を祈願したといわれています。その後、念願かなって源氏を再興させた頼朝は三嶋大社をますます信仰。箱根神社・伊豆山神社・三嶋大社を参詣する「三所詣」が鎌倉幕府の正月の習わしとなり、100年以上続いたと云われています。
境内にも源頼朝に関連するエピソードが残るスポットがあります。
北条政子が奉納したと伝わる「梅蒔絵手箱」。当時の技術を結集させた美術品ということで国宝になっています。宝物館には復元品が常設展示されています。
相生の松(安達藤九郎警護の松)。
頼朝が参拝している間、側近の安達盛長はここで控えて周囲を警備していたそうです。
源頼朝が参拝した際に腰掛けて休憩したと伝わる腰掛石。左側が頼朝、右側に政子が腰掛けたとか。
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の中でも「三島明神(三嶋大社)」は何度も登場します。
北条時政がりく(宮沢りえ)と結婚する際には「正月と三島明神のお祭りがいっぺんに来るとはこのことだなぁ!」と喜んでますし、源頼朝(大泉洋)が北条政子(小池栄子)をデート?に誘ったのも三嶋大社です。
また、頼朝が挙兵を決意したのも三島明神のお祭り当日でした。
北条家にとっても頼朝にとっても三嶋大社が身近であり、大切な存在だったのが伝わってきますね。三嶋大社は『鎌倉殿の13人』の原点にもあたる聖地中の聖地といっても過言ではない場所です。三島・伊豆の国市周辺には『鎌倉殿の13人』ゆかりの地がたくさんあるので、一緒に巡ってみるのも良いですね。
静岡県三島市にある三嶋大社。鎌倉幕府を開いた源頼朝が深く信仰したことで知られる伊豆国の一の宮、伊豆国総社です。頼朝三社詣の一社。
三嶋大社では通常の御朱印、頼朝三社詣の御朱印などがいただけます。春は桜の名所です。
伊豆山神社の御朱印(熱海市)
源頼朝は伊豆で流人生活を送っていたときから伊豆山権現を信仰。源氏再興の為に挙兵した後も伊豆山神社を深く信仰して、伊豆山神社(伊豆山権現)、箱根神社(箱根権現)、三嶋大社(三島明神)をお参りする「三社詣」は鎌倉幕府の恒例行事になっていました。
源頼朝と北条政子はこの地でこっそりデートを重ねて、愛を語り合ったとか・・。その際に腰掛けたとされるのが「腰掛石」です。
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも伊豆山権現は登場します。
源頼朝が石橋山の戦いで大敗北した際、北条政子(小池栄子)、実衣(宮澤エマ)、りく(宮沢りえ)といった女性陣は伊豆山権現(伊豆山神社)に身を潜めます。
その後はより目立たない伊豆山神社から1kmほどの秋戸郷に移ったそうです。
また「千鶴丸に会わせてください。会わせてくださらないのであれば川に身を投げます」と伊東祐親に訴える八重(新垣結衣)に対して、伊東祐親は「千鶴丸は出家させた。伊豆山権現だ」と答えています。当時は山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の信仰だったというのがわかりますね。
静岡県熱海市にある伊豆山神社。日本三大古泉の一つ「走り湯」を神格化し、古くから信仰された伊豆を代表する神社です。源頼朝と北条政子が愛を語り合った場所ともいわれ、縁結びの御利益でも人気です。
伊豆山神社では通常の御朱印の他、頼朝&政子、限定の御朱印も頂けます。頼朝三社詣の一社。
熱海今宮神社の御朱印(熱海市)
「願いごと叶うお宮」と信仰されている今宮神社。その理由は源頼朝の願いを叶えたエピソードからです。伊豆で流人生活を送っていた源頼朝は、平家方の伊東祐親に追われます。
伊豆山権現(伊豆山神社)へ向けて、伊豆の山中を逃げていた頼朝は一時は「ここまでか・・」と観念したそうです。
しかし湧き水を発見し、飲んでみると気力が満ち溢れて思いとどまったとか。これが「頼朝の一杯水」です。
さらに山の麓に楠の大木と社殿(今宮神社)が見えたので源氏の再興を祈願。頼朝は無事に逃げることができ、その後に源氏再興を叶えました。1200年には頼朝の命令で社殿が再建されています。
静岡県熱海市にある熱海今宮神社。源頼朝が源氏再興祈願をし、その後願いを叶えたことから「願いごと叶うお宮」として信仰されています。
熱海今宮神社では、源頼朝イラスト入りの御朱印などを頂けます。
大泉寺(沼津市)
静岡県沼津市にある曹洞宗のお寺、大泉寺。源頼朝の腹違いの弟、源義経の兄として知られる阿野全成ゆかりのお寺です。
大泉寺ではご住職作の消しゴムはんこを使った素敵な御朱印をいただけます。
客殿内には『鎌倉殿の13人』コーナーも!阿野全成を演じる新納慎也さんもお墓参りへ訪れたようです。
大河ドラマ『#鎌倉殿の13人』で僕が演じさせて頂く #阿野全成 公 のお墓参りにやっと行けました‼️
本当は撮影が始まる前に行きたかったんだけど…
今日はお墓のある沼津市の #大泉寺 さんで阿野全成の勉強会も開催されていて、とても勉強になりました。全成さん、どうか見守っていてくださいね。 pic.twitter.com/IUeo0OpZJJ
— 新納慎也(Shinya NÎRO) (@ShinyaNIRO) November 21, 2021
伊豆の国市のゆかりの地
願成就院の御朱印(伊豆の国市)
静岡県伊豆の国市にある高野山真言宗の寺、願成就院。北条時政が源頼朝の奥州藤原氏征伐の勝利を祈願して建立。天才仏師として有名な運慶作の阿弥陀如来、毘沙門天、不動明王(国宝)が安置されています。
願成就院では通常の御朱印のほか、NHK大河「鎌倉殿の十三人」放送記念の御朱印などを頂けます。
鎌倉殿の13人放送記念限定の御朱印「地蔵菩薩」
お地蔵さんの印の上から目の色などが「金」で彩られています。
眞珠院の御朱印(伊豆の国市)
静岡県伊豆の国市にある曹洞宗のお寺、眞珠院。源頼朝とのエピソードで知られる”八重姫”ゆかりのお寺です。
眞珠院では通常の御朱印の他、限定の御朱印もいただけます。
伊豆で力を持っていた豪族・伊東祐親は、伊豆で流人生活をしていた源頼朝の監視役でした。しかし娘の八重姫が源頼朝に恋をしてしまい千鶴丸を産みます。
これに伊東祐親は激怒。千鶴丸を殺害し、二人の仲も引き裂きます。
頼朝のことが忘れられない八重姫は頼朝に会いに行きますが、頼朝は既に北条政子と結婚していました。八重姫は悲しみ「我が身を犠牲にして、不幸な女人達の守護神になる」といって川に身を投じたそうです・・。
八重姫は満願寺に葬られ(後に眞珠院へ)は女性の守護神として信仰されるようになったとか。
八重姫がまつられている八重姫御堂には梯子の形をした縁起物が奉納されています。これは「梯子があったら八重姫を救えたのに」という思いから生まれた信仰で、願い事が叶った際に小さな梯子を供える習わしなんだとか。
大河ドラマ成功祈願も。
北條寺の御朱印(伊豆の国市
静岡県伊豆の国市にある臨済宗建長寺派のお寺、北條寺。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公 北条義時が創建したお寺です。
北條寺では通常の御朱印の他、大河ドラマ記念の御朱印も頂けます。
『鎌倉殿の13人』の人気聖地巡礼スポットになっています。参拝時は混雑対策ということで山門横で受付(拝観料500円)をされていました。御朱印もこちらで頂けます。
北条義時夫妻のお墓。
向かって右が義時、左が後妻の伊賀とされています。
大河ドラマで北条義時を演じる小栗旬さんもお墓参りに来ていましたね。「プロフェッショナル仕事の流儀」で放送されていました。
香山寺(伊豆の国市)
香山寺の開基は源頼朝の監視役だった山木兼隆(平兼隆)。創建に関してはいくつかの説があり、山木兼隆が討たれた跡に北条氏が供養のために創建したとも言われているようです。
どちらにせよ山木兼隆にゆかりが深いお寺です。山木館もこのあたりにあったとされています。
「薬師堂」には、旧御本尊の千手観音、山木薬師如来が安置されています。薬師如来坐像は文覚上人(演:市川亀治郎)が山木兼隆の妻に送ったもので念持仏だったと伝わっているようです。
境内にある山木兼隆の供養塔。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも山木兼隆(演:木原勝利)は登場します。ただ山木兼隆よりも、兼隆の後見役だった堤信遠(演:吉見一豊)の存在感が強烈でしたね。
新たな目代になった山木兼隆の元を訪れた北条時政と義時。野菜を手土産にして挨拶に行きますが、堤信遠は野菜を踏みつけ、時政の顔に擦り付けます。時政と義時はこの後山木館に攻め入ることになるので「憎き山木・堤」を演出するためのシーンだと思いますが、それにしても堤さんの印象は最悪でしたね(笑)。
三島明神(三嶋大社)の祭礼日に北条時政や義時が山木館を攻め、山木兼隆・堤信遠は首を落とされます。
静岡県伊豆の国市にある臨済宗建長寺派のお寺、香山寺。源頼朝の挙兵後に最初の標的になった山木判官 平兼隆や、北条早雲ゆかりのお寺です。
香山寺では通常の御朱印の他、期間限定の御朱印も頂けます。
成福寺の御朱印(伊豆の国市)
伊豆の国市は鎌倉幕府の執権として活躍した「北条氏発祥の地」。成福寺がある辺りに、北条時政が北条政子と頼朝の新居として建てた別邸があったようです。
成福寺の前を通る道は『頼朝・政子語らいの路』と名付けられています。
静岡県伊豆の国市にある浄土真宗大谷派のお寺、成福寺。鎌倉幕府8代執権 北条時宗の三男・正宗が、北条一族の菩提を弔うために建立したお寺です。
成福寺では「南無阿弥陀仏」と書かれた御本尊の御朱印を頂けます。