「大黒天はどんな神様?」
「ご利益は?金運効果はある?」
「お参り方法は?」
本記事では大黒天に関する解説を簡単に紹介します。
もくじ
大黒天はどんな神様?
大黒天(だいこくてん)は、「だいこく様」で親しまれる神様です。もともとは古くからインドで信仰されていた「マハカーラ」という戦闘の神様。インドから中国に伝わった際に「大黒天」という名前が付けられたとされています。
大黒天(だいこく様)といえば”満面の笑顔”なイメージですが、初期の大黒天は怖い顔をしています。
奈良時代に日本に仏教が伝来すると、大黒天は日本古来の神様「大国主大神(出雲大社のご祭神)」と同一視されるようになります。その理由が、大国主大神の「大国」の部分を音読みすると“だいこく”と読めるからとか。
大黒天=大国主大神とされるようになると、見た目も劇的にイメチェン。ニコニコな笑顔で、福をもたらす神として、庶民にも信仰される神様になります。
現在の大黒天のお姿
一般的な大黒天は頭巾をかぶって、大きな福耳でニコニコ笑顔。手には福袋と打ち出の小槌。そして米俵の上に乗っている姿で表現されます。
ちなみに福袋には「限りない幸運」が詰まっているとされ、打ち出の小槌は打てば何でも願いがかなうと信仰されています。つまり、福をもたらしてくれるありがたい神様が大黒天です。
七福神のメンバーの筆頭格
大黒天は日本でお馴染みの「七福神」のメンバーで、えびす様と並んで筆頭格にも挙げられる福の神です。
- 大黒天
- 恵比寿(えびす)
- 毘沙門天(びしやもんてん)
- 布袋(ほてい)
- 福禄寿
- 寿老人
- 大黒天
大黒天のご利益は?
大黒天のご利益は開運招福、商売繁盛、財運・金運アップなどです。
縁結びの聖地である出雲大社のご祭神と同一視されているので、縁結びの御利益もいただけるとされています。
大黒天のお参り方法とご真言
参拝方法に関しては、「この方法が正しい」という絶対ルールはありません。宗派や、地域によっても変わりますので、大事なのは、形よりもそこにいらっしゃる「神様を敬う気持ち・心構え」かも知れません。
一般的な神社・お寺のお参りの仕方は以下の記事に書きましたので、ご参照ください。
お参りの際に大黒天のご真言を唱えるのもおすすめです。ご真言を唱えることで、より願いが通りやすくなるとも言われています。
「オン マカキャラヤ ソワカ」
※ご真言・・仏ごとに定められている仏さまを称える言葉(サンスクリット語)
ご真言を唱える回数はお寺によっても異なりますが、お堂に「何回お唱えください」と書かれている場合がありますのでその場合はそのお寺の考えに沿ってお参りすれば良いでしょう。
経験上は1~3回、7回などが多いように思います。これくらいの回数であれば、気軽に唱えられますね。
大黒天の使いは「ねずみ」
大黒天の神の使いは子(ねずみ)です。ねずみが大国主大神の危機を救ったという日本神話のストーリーが理由です。
大黒天の縁日「甲子の日」にお参りすると金運アップ!
十二支は十二種類の動物を当てはめたものでおなじみですよね。そして十干という10日間を一括にする呼び名もあります。十干は「甲、乙、丙、丁、戊・・・(省略)」という順番でやってきます。
順位や等級を表すものにも使われ「甲乙つけがたい」とう言葉の由来にもなっています。漫画「鬼滅の刃」に登場する鬼殺隊の階級の由来にもなっているので、聞いたことがある人も多いと思います。
干支と十干の先頭同士の組み合わせが「甲子の日」で、60日に一度やってきます。甲子の日は、大黒天をまつる神社・お寺でも甲子祭が行われ、大黒天の縁日として財運・金運が上昇する日とされています。
干支と十干 | ||
干支 | 12日周期 | 子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(いのしし) |
十干(じっかん) | 10日周期 | 甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き) |
干支の「巳」と十干の「己」が重なるのが己巳の日。60日に一度 |
また、十二支の始まりである「子(ね)」と十干の始まりである「甲(こう)」の組み合わせということで、何かを初める際に良い日とされ“縁起ごとの始まりに良い”、”この日に始めたことは長く続く”とも信じられています。甲子の年にオープンした有名な球場「甲子園」も長く続くには縁起の良い年であり、ネーミングということで名付けられたとか。
甲子の日にやると良いこと
- 大黒天がまつられる寺社にお参りする
- 目標に向かって新しいことを始める
- 新しい財布を新調する・使い始める
- 投資・自己投資
- お金にまつわるスタート
自分の夢や目標に向かって始めたいことは?始めたことを継続させたいことは?という質問の答えを書き出して、スタートすると楽しく過ごせそうです。甲子の日を機に、御朱印巡りを始めてみるのもおすすめです。
2022年(令和4年)甲子の日カレンダー | |
1月 | 11日(火) |
3月 | 12日(土)大安 |
5月 | 11日(水) |
7月 | 10日(日) |
9月 | 8日(木) |
11月 | 7日(月) |
大黒天が祀られている寺社はどこ?
大黒天は全国の神社とお寺にたくさんまつられています。ここでは、ほんの一部ですが管理人が実際に参拝し、サイト内でも掲載している寺社を掲載します。
全国の神社・お寺でまつられる大黒天(一部) | |
浅草寺(東京) | 浅草名所七福神 |
大円寺(東京) | 江戸三大大黒天/元祖山手七福神 |
護国院大黒天(東京) | 江戸三大大黒天/谷中七福神 |
経王寺(東京) | 新宿山ノ手七福神 |
神田明神(東京) | 江戸の総鎮守。石造りの巨大な大黒天像あり。 |
長谷寺(鎌倉) | 江ノ島七福神 |
正法寺(京都) | |
雲龍院(京都) | 泉山七福神 |
松ヶ崎大黒天(京都) | 都七福神めぐり |
圓徳院(京都) | 豊臣秀吉の守り本尊とされ、秀吉の大出世を見届けた三面大黒天 |
青岸渡寺(和歌山) | 西国三十三所一番札所。世界遺産。 |
三井寺・招福尊(滋賀) | 西国三十三所十四番札所 |
石山寺(滋賀) | 西国三十三所十三番札所。子年に御開帳 |
興福寺・中金堂(奈良) | 西国三十三所九番札所。世界遺産。 |
比叡山・大黒堂(滋賀) | 三面大黒天 伝・最澄作 |
西大寺(奈良) | |
四天王寺(大阪府) | 三面大黒天 |
大黒天の御朱印が有名な寺社
大黒天をまつっている寺社で、御朱印が人気の神社を紹介します。
大黒天の御朱印を頂ける人気の寺社 | |
神田明神(東京都) | 江戸の総鎮守。石造りの巨大な大黒天像あり。 |
日光二荒山神社(栃木県) | |
中之嶽神社(群馬) | 限定御朱印あり |
三ヶ根大黒天(愛知) | |
中之嶽神社では甲子の日に「甲子祭り」が行われ、この日限定の金の御朱印も頂けます。
有名な大黒天の仏像
お寺を中心に全国にまつられている大黒天ですが、国宝や重要文化財に指定されている「仏像」として有名な寺社を紹介します。時代によって大黒天の姿が変わっていく視点で拝観する面白いです。
文化財の仏像には「秘仏」として公開されていない仏像、特定の期間のみご開帳されている像もありますので、公式サイトなどで御開帳時期などを確認することをおすすめします。
重要文化財 |
東京国立博物館 | 神奈川県 | 厨子入木造大黒天立像。南北朝時代作。 |
光明寺 | 滋賀県 | 江戸時代作 | |
比叡山延暦寺 | 滋賀県 | 鎌倉時代作。国宝殿にて。 | |
明寿院 | 滋賀県 | 木造大黒天半跏像(平安時代)。武装した姿の大黒天では最古 | |
松尾寺 | 奈良県 | 木造大黒天立像(鎌倉時代)。武神の姿 | |
奈良県 興福寺 | 奈良県 | 木造大黒天立像。武神の姿 | |
西大寺 | 奈良県 | 木造大黒天立像 鎌倉 重文 | |
観世音寺 | 福岡県 | 木造大黒天立像 |
まとめ
【金運アップ】”寅の日”限定の御朱印を頂ける神社・お寺まとめ~随時更新~